『オマエ有田だろ!!』が完璧すぎて泪が出た
YouTubeチャンネル「有田哲平のプロレス噺【オマエ有田だろ!!】」がスタートから2週間未満でチャンネル登録数10万人を突破した。
今や国民的な人気お笑い芸人となった有田哲平さん。その脇を固めるのは“極上の受け”を持つ福田充徳さんとくればこれくらいの数字は出るだろうと思ってしまうが、YouTubeはそんなに甘い世界ではない。
既に数多くの芸能人が襲来し、知名度がある人がそのアドバンテージを活かして闘う戦場と化している。
そんな中でチャンネル登録数10万人。再生数もアベレージで10万超え。さらに企画内容的にフロー型(消費)ではなく、ストック型(蓄積)と来れば、明らかに最高のスタートを切ったと言えるだろう。
「オマエ有田だろ!!」は日本刀のような番組である。
有田哲平さんが学生時代から研ぎに研ぎ、現在も愛し続けている刀一本で視聴者の心を一刀両断にする。
いわば攻め。徹底的に強い攻めに対して、福田充徳さんが徹底的に視聴者の代わりに受けまくる。
どんな一撃でも綺麗に受けるものだがら、その会話劇が極上のエンターテイメントへと昇華しているのだ。
いや、この番組は本当に凄いと思う。
実際、YouTubeチャンネルがスタートしておしゃべりしている内容自体は僕も知っているのだ。
前身である「有田と週刊プロレスと」時代のように、前提知識ゼロで新しい発見や学びがあるわけではない(解釈などは勉強になる。また、プロレスを知らない方からすれば、目新しい情報だと思うのであくまでも僕の場合)。
それなのにトコトン面白い。以前のようにミニコーナーすらない。演者2人とカメラ数台だけでここまで盛り上がるのだから本当に凄いのだ。
私の事好きすぎ??🐯🖤
— スターダム💜スターライト・キッド🐯🖤 (@StarLight_Kid11) 2022年2月27日
マスク欲しけりゃ会場来て私のところに取りに来い‼️
話はそこからだ😈😈😈#SLK#OEDotai#STARDOM https://t.co/YVolD5TCMn
※スターダムの選手のアー写が使えるようになっていることに驚いた。
銀の盾と本物のスタッフ
今回、チャンネル登録数10万人を記念して有田哲平さんから3つの目標がぶちあげられた。
詳細はネタバレになるので、こちらの動画をチェックしていただきたいが、まず目標をぶち上げるセンスが素晴らしい。
昨今のコンテンツはダラダラしているものが多く、なんだか乗り切れないものばかりになった(個人的に)。
ファンに夢を魅せるのがエンターテイナーであるならば、この人たちを応援していたら、どんな楽しい世界に連れて行ってくれるのだろう?と思わせる仕掛けが必要だ。
余談だが、ゲーム配信はこの辺りがズルいくらいにハマる。ゲームのクリアは短期的な目標になるし、常に最新作も出ればレトロなゲームでも盛り上げられる。
だからこそ、飽和状態になったのだが、ゲームの人気配信者が爆発的な人気を誇っているのはそういうことなのだ。
話を戻す。
「有田と週刊プロレスと」で100回に渡りプロレスのエピソードを語った結果、後半は流石に重複することも増えた。実際、ここまで続くとスタッフも思っていなかっただろうし、100回続いたのは化け物コンテンツすぎる。
「オマエ有田だろ!!」は日本刀のように有田哲平さんのトークを研ぎ澄ませて、ファンの心を斬るコンテンツ。ただ、これも回数を重ねてくるとネタに限界が来る。
いわゆるテレビのバラエティ番組は出演者が“様々”な企画にチャレンジしたり、ゲストを変え続けることで成立している。
一方で、「オマエ有田だろ!!」は有田哲平さんのトークのみが生命線だ。だからこそ、有田哲平さんの溢れんばかりの熱量が物を言う。
このタイミングで番組の目標をぶち上げたのは正直、完璧だ。凄い。本当に素晴らしいチームで制作していると思う。
番組、有田哲平さん、福田充徳さんに目標が出てきたことで、応援する機運が高まった。
あの目標を叶えるまでの物語を共に体験したい。そう思える番組へと変化した。
現代のコンテンツで最も必要で、僕もやらねばならないと思ったことを先んじて仕掛けてくる。
さすがは僕をプロレスの沼に肩までいや、頭のてっぺんまで漬けた番組である。
夢のない時代だから夢を見るんだよ
夢のない時代だ。さらに落ち着かない出来事が多すぎる。自分という個人があまりにもちっぽけで何もできないのではないか。僕なんかが何かを世に出すことに価値があるのかと考えることがある。
ただね。僕はたまにこの言葉を思い出す。
棚橋弘至選手、中邑真輔選手にキレイどころを任せてデスマッチで自らの存在価値を掴み取った漢。真壁刀義選手の言葉を。
俺もよぉ、こん なちっちぇ時によぉ、プロレスラーに夢を見て育った。現に俺がレスラーになったろ? 誰に夢を見せんだよ? 見てる奴にだろ。あとは、自分自身だ。人に夢を与える奴がよぉ、テメェで夢見なかったらよぉ、夢なんて与えられねぇんだよ。俺がどうして今日決勝に上がっ て優勝したか分かるか? 客の後押し? 俺の実力? もちろんそれもあるよ。あとは何だ? 時代はよぉ、俺にみてぇなバカな奴を必要としてんだよ。夢のねぇ時代だろ? だから夢を持つんだよ!
「オマエ有田だろ!!」はでっかい夢をぶち上げた。お金で叶えられるものじゃないところまでを夢ではなく、目標とした。
夢を持つ。夢を叶える人たちを応援する。そんな物語っていつの時代でも本当に美しいと思うのだ。
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