エル・デスペラードが凄すぎる。

エル・デスペラード選手が凄すぎる。

約1年前。「IWGPジュニア」、「IWGPジュニアタッグ」の二冠王として、当時「IWGPヘビー」、「IWGPインターコンチネンタル」の二冠王だった飯伏幸太選手と激突。

これが事実上、最後の二冠戦(IWGPヘビー&IWGPインターコンチネンタル)であり、兄貴分のタイチ選手ですらなし得なかった「IWGPヘビー級」挑戦に進む結果となった。

結果から言えば、好勝負ではあったものの飯伏幸太選手が完全に脅かされるところまでは届いておらず、試合を見ていてもこれは...!というシーンが多かった訳ではなかった。

理由にはシンプル。階級の差だ。ウエイトの差、飯伏幸太選手のパンパンに膨れ上がった筋肉。フィジカルの前にエル・デスペラード選手は沈んだ印象だった。

いい勝負ではあったけど、やっぱり飯伏幸太が勝つよね。そんな感想が僕の中に残っている。

あれから一年。新日本プロレスジュニアの主役へと上り詰めた男がさらなる進化を求めて、突き進んできた時間は確実にさらなる強さ・凄みへとつながっていた。

2022年3月2日。両国国技館のメインイベントでエル・デスペラード選手はオカダ・カズチカ選手と激突した。

正直、エル・デスペラード選手が勝っちゃうんじゃないかとすら思った瞬間が2度ほどあった。

これマジで獲っちゃうんじゃない?

スポーツを見ていると、こちらのチームが勝ちそうだなぁという機運を感じることがある。目に見えないが、たしかに存在する流れ。この流れを掴んだ者が勝者となるのであれば、エル・デスペラード選手は確かに、流れを掴んだ試合をしていた。

チャンピオン対決。ジュニアを代表してヘビー級の王者とノンタイトルではあるものの、一騎打ちという状況。昨年の飯伏幸太戦。

どうすればヘビー級に勝つことができるのか?この一点を突き詰めると、とんでもないことになる。

気づけばヘビーVSジュニアではなく、オカダ・カズチカVSエル・デスペラードの試合であり、それぞれの舞台でトップに立っている者同士の試合としか見れなくなっていたのだ。

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何かを掴むということ

中の人が変わったんじゃないか。

そう思うほどにエル・デスペラード選手は強く、逞しく、輝きを放っている。

僕がプロレスを見始めた2017年の時点では、たくさんいるジュニア戦士の一人だった。当時はタイチ選手がジュニアだったこともあり、鈴木軍のジュニアタッグと言えば、“タイチ&金丸義信”だったのだ。

金丸義信選手とのタッグ、葛西純選手との一戦を経て、2020年の石井智宏選手戦。ここまで来ると全てが変わっていた。

ジュニアの棚橋弘至選手が高橋ヒロム選手だとするならば、エル・デスペラード選手は中邑真輔選手だ。

アーティスティックな雰囲気とオリジナリティ、色気。そうしたものが溢れ出て堪らない。

今回のオカダ・カズチカ戦に関しても試合の序盤から主導権を握り、さらにはドロップキックを空中でキャッチし、ドラゴンスクリューをぶちかます。

その勢いのままヌメロ・ドスで締め上げる。階級の差をなくす攻撃で何度も攻勢に出る。

さらにウエイトの差が儚さにつながっていた。ここがまたいい。

エル・デスペラード選手が緻密に積み上げてきたロジックをオカダ・カズチカ選手がフィジカルで一気にひっくり返す。

この明確な戦力差が儚さと物語性を生む。この試合でさらにエル・デスペラード選手がファンの心を掴んだのは間違いないはずだ。

 

強かったです

今回の試合が終わった後、オカダ・カズチカ選手はエル・デスペラード選手に対して、瑞草区に「強かった」と語っている。

今、最もジュニアヘビー級を盛り上げている漢 エル・デスペラード選手。

彼のさらなる飛躍がジュニアヘビー級の躍進につながるのは間違いない。

──そんな中で1回戦はオカダ選手が指名した形でデスペラード選手との対戦になりましたが、ジュニアのチャンピオンと戦っていかがでしたか?
オカダ「強かった(笑)。こうやって階級のあるプロレスというものですけど、力強いのもありましたし、やっぱり戦ってないからこそああいう戦い方をやってくるとは思っていなかったんで。まあでも、デスペラードはヘビー級の戦いを知らないかもしれないですけど、ヘビー級にはジュニアヘビー級から上がってきている選手がたくさんいるんで、そういう中では僕のほうがジュニアヘビーの戦いは知っていると思うんで、そういう差がちょっとは出たんじゃないかなと思います。でもやっぱりジュニアでやっているプライドは凄く感じましたね」

──「強かった」という言葉とは裏腹に「こんなもんじゃないだろう、ジュニアは」という言葉もリング上では出ました。
オカダ「やっぱり昨日、OBの人たちを見て、ジュニアでも凄い選手はたくさんいたんだなと思いますし、過去の人たちばっかり凄い凄い言われて、俺たちは『今も凄いんだよ』って今の新日本プロレスの凄さを知ってもらわないとダメという中で、やっぱりジュニアヘビー級でもね。僕もまだまだだと思いますけど、やっぱりジュニアヘビー級でも『この選手が勝つところを見たかった』、『この選手カッコいいな』っていう選手に出てきてもらって、そういう素質のある選手がジュニアヘビー級にはたくさんいると思いますし、そのジュニアのプライドを持ってドンドン盛り上げていってもらいたいなと思いますね。それを僕たちが『うわッ、悔しいな。俺たちも負けねえ』と切磋琢磨して、ヘビー級とジュニアヘビー級で一緒に上がっていけたらいいなと思いますね」

出典:新日本プロレス

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