KUSHIDAがWWEへ!スーパースターに期待したいこと
新日本プロレスがMSG「G1 SUPERCARD」控えた4月6日、日本から離れた海の向こうの団体が僕たちにとって重大な発表を行った。
KUSHIDAがWWEのNXTと正式契約を締結したのである。
“あっちの団体”でスーパースターとなったKUSHIDA選手。
リングネームは今のところ不明だが、KUSHIDAという名前からTwitterネームが変わっていないことや、中邑真輔選手も本名そのままのSHINSUKE NAKAMURAで活動しているところを見ると、KUSHIDA選手のままでリングに上がることが予想される。
2019年1月29日に棚橋弘至選手とのスペシャルシングルマッチを経て、海の向こうに旅立ったKUSHIDA選手がいよいよ世界の舞台でプロレスをエンジョイする日が近づいて来ている。
今回は、新日本プロレスを飛び出したタイムスプリッターいや、スーパースターに期待することを書き残しておきたい。
Twitterで成り上がるというメッセージを残したKUSHIDA選手に僕が期待したいのは、圧倒的なヒールとして、キラーKUSHIDAとしての活躍だ。
新日本ジュニアのエースから脱却
可愛い顔したハードヒッターであるKUSHIDA選手。
身長制限により新日本プロレスのテストを受けることすら叶わなかったKUSHIDA選手は高田道場に通い、総合格闘技の試合に何度も出場していた。
その戦績は負けなし。リアルファイトで負けなしなのである。
以前、「真夜中のハーリーアンドレイス」で「やりたくなった」と語っていたものの、各団体からスカウトが届いていたという。
「中西ランド」を見れば分かるとおり、根っからのプロレス少年。彼はメキシコに渡り、ハッスル、スマッシュを経て新日本プロレスへとたどり着いた。
だからこそだろう。各団体で積み重ねてきたことを表現する彼のプロレスは非常にオリジナリティ性が高い。
ジュニア選手らしく飛び技を難なくこなす一方で、関節技、打撃、グラウンドレスリング、スープレックスが軸になった戦いが魅力的だ。
2018年の「ベスト・オブ・ザスーパージュニア」では髙橋ヒロム選手と5分以上にわたり、ロックアップのみの攻防を見せた。
現在の新日本プロレスではほぼ見ることができない光景なだけに、非常に胸を熱くしたことを覚えている。
プロレスラーは強くあれ
2019年のイッテンヨンを「IWGPジュニアヘビー級王者」として迎えたKUSHIDA選手は記者会見で「強くある」ことについてコメントを残している。
これはアントニオ猪木さんが受けたインタビューで発した最近のプロレスについての苦言に向けて放った言葉だと思う。そして、非常にKUSHIDA選手らしいなと思った。
新日本プロレスに参戦当初はコスチュームにライオンマークを入れるほどに喜びを表現したKUSHIDA選手である。
確かに今の新日本プロレスは昔と変わったかもしれない。ただ、本質的なところを変えたつもりはない。少なくとも自分はそう思ってリングに上がっている。
そんな気概が感じられた記者会見だった。あれから4ヶ月。時間が経つのはあまりに早い。
ヒールKUSHIDAに期待
新日本プロレスではジュニアのエースとして、輝かしい功績を残してきたKUSHIDA選手であるが、僕は一つだけ見てみたい景色があった。
KUSHIDA選手のヒールターンである。
可愛い顔のハードヒッターがヒールに徹する。これは本当に不思議なことなのだが、KUSHIDA選手にはベビーフェイスよりも、ヒールを待望する声が大きい。
コスチュームも定番となっていた白よりもタイムスプリッターズ時代の黒の方が僕は好きだ。
洗練されたファイトスタイルは世界中どこに行っても通用するはず。であれば新しいKUSHIDA選手で一世風靡して欲しいのだ。
新日本プロレスから旅立った数多くの仲間がWWE/NXTにはいる。リコシェだけでなく、フィン・ベイラーもいる。
彼らと共闘するのか抗争を展開するのか。どちらにせよ楽しい展開が待っていそうである。
求道者へ
2019年、新日本プロレスは非常に別れが多い。中でもKUSHIDA選手の新日本プロレスを離脱はインパクトが強かった。僕自身、長蛇の列に並び、後楽園ホールの当日券を購入したほどではある。
あの別れから3ヶ月。いよいよKUSHIDA選手が全員から受け取った「お守り」を手に世界でプロレスをエンジョイする時が来たのだ。
ここではヒールを期待するなど偉そうなことを書いたが、その実どちらでも構わない。
彼が納得のいくプロレスができていることが一番なのだ。僕はKUSHIDA選手と同級生。今回の発表前日に新しい仕事がスタートしたこともあり、何かと刺激を受け続けている。
近い将来、彼はどんな入場曲でリングに姿を見せるのか。まずはここを楽しみしたいと思う。
WWEのスーパースターKUSHIDA。師匠である田尻義博選手いやスーパースターTAJIRIと同じセンテンスだ。
海の向こうにいるプロレスの求道者に同級生からエールを込めて。
「成り上がってくれ!」と心から伝えたい。