ザック・セイバーJr.が新日本プロレスで魅せた漢気

ザック・セイバーJr.が新日本プロレスで魅せた漢気が凄まじい。

先日決定したブリティッシュヘビー級選手権試合の流れからYOSHI-HASHI選手の挑発を受けることになったザック・セイバーJr.選手。

YOSHI-HASHI選手の目線から見れば、グッと拳を握りしめて彼のことを応援したくなる。そう、その気持ちは分かる。

ただ、ザック・セイバーJr.選手の目線から見れば、ギャンブルを通り越して自分に全くメリットのない戦いになってきた。

そう、ただベルトを懸けるだけでなく新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦「G1クライマックス」のエントリー資格まで懸けることになったのである。

実際はザック・セイバーJr.がYOSHI-HASHI選手の申し入れを受けた形だったが、その漢気には感動すら覚えた。

何故ならば、ザック・セイバーJr.にとって全くメリットなない戦いに対して、必要以上の対価を払うと決断したのである。

一般的に考えてこの選択ができる理由は一つしかない。

万に一つであっても自分がYOSHI-HASHI選手に敗れることはない。

仮に負けるとすれば油断しかない。であれば、その0.1%の油断すら許さない状況を己で作るしかないと考えたのではないだろうか。

ザック・セイバーJr.選手とYOSHI-HASHI選手。運命の対決がいよいよ迫ってきた。

ここからは、ザック・セイバーJr.選手について僕が思うことをまとめていきたい。

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物事が変わるのは一瞬か

今回の試合について、ザック・セイバーJr.選手から見れば、本当にメリットは感じられない。

まず、選手権試合のタイトル通り、負ければベルトを失うことが決定している。

つまり、この時点で追うものと追われるものの間に大きな差が生まれているのだ。

自分はなんでもいいから勝ちたい。その結果がどうなってもいい。なんて、プロの世界は甘いものではない。

100パーセント負けないという強い心が無ければ取れない選択をザック・セイバーJr.選手は取ったのである。

 

鈴木軍の生き様

新日本プロレスマットを蹂躙するヒール集団「鈴木軍」。その内情はスリルのある戦いを常に求めている存在だと言っても過言ではないだろう。

2017年。NEVER無差別級戦線で台頭した鈴木みのる選手はしぶとく挑戦を希望する後藤洋央紀選手に対して、「自分はベルトを懸けるからお前も何かを懸けろ」と言い続けてきた。

その結果、「CHAOS」としての自分を懸けるかと思いきや「髪を懸ける」とドヤ顔で言い放った後藤洋央紀選手。

この決断はある種の正解だったように思う。

頭髪を刈る文脈ではなく、新弟子からやり直すを意味して、坊主頭になることを宣言した。

もちろん、勝負に負ければだが。

この上を行ったのが、ザック・セイバーJr.選手の決断なのである。

 

無敗を脱する意義

ザック・セイバーJr.選手は「ニュージャバンカップ」を制した春から一気にジャイアントキリングを成し遂げ、今ではダークホースとすら思われないポジションを確立した。

ブリティッシュヘビー級ベルトもそう。柴田勝頼選手や石井智宏選手が戴冠し、MSGで棚橋弘至選手が挑戦したベルトなのである。

これまでシングルベルトの戴冠経験がないYOSHI-HASHI選手に手が届く可能性はあるのか。

ザック・セイバーJr.選手のギャンブルが始まった。

 

普段、俺はギャンブルをしない男なんだ。ギャンブルなんてしたことない。とにかくオッズをつけても、俺が強いから賭けとして成立しないんだよ。そんなの面白くともなんともないだろ。正直、YOSHI-HASHIが俺を倒してタイトルを獲ったら、『G1』に出るどころかプロレスラーとして終わってしまう。YOSHI-HASHIが俺に勝った時点で、俺は終わりだ。イギリスに戻ってママに『YOSHI-HASHIにブリティッシュヘビー級のベルト、獲られちゃったよ』って泣きながら報告しないといけなくなっちゃうな。なあYOSHI-HASHI、今のお前はついてるだけだ。俺を相手にギャンブルするってのは楽しいかもしれないけど、褒められたものじゃないぞ。お前をゴミくずのようにあしらってやる。まあ、(※ベルトを示して)これを懸けてやるっていうだけでも感謝してくれな。この3年、(シングルで)お前に負けたことはない。それなのに、このブリティッシュ王座に挑戦できるんだぞ。それだけでも天地がひっくり返るほどの出来事だ。『G1』に出場するってことが、どれほどのものかわかってるか? ブリティッシュ王座を奪って『G1』に出るって? オイオイ、冗談だろ? そんなことになったら、俺のプロレス人生は終わりだ。家に戻ってママに報告するよ。『G1』にエントリーするってことがとても重要なこと? ハハハ、笑わせるな。さて、どうなる

出典:新日本プロレス

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