スターダストプレス炸裂!“二冠王”内藤哲也誕生!

2020年1月5日、いよいよこの時がやってきた。

黒に染まって白を手に入れ、偉業を目指す内藤哲也選手、白を受け継ぎ黒を守り続け、最強を証明し続けるオカダ・カズチカ選手によるIWGPヘビー級ベルトとIWGPインターコンチネンタルベルトのダブル選手権試合だ。

2年振りに東京ドームで激突するこの日はまさに“デスティーノ”だったのかもしれない。

内藤哲也選手のエントランスミュージック“STARDUST”が流れ出した瞬間に会場からの歓声が一際大きくなったことが分かる。

そして、内藤哲也選手が姿を現した。昨日とは異なり、純白の入場コスチュームを披露。あれほど欲しいとは言わなかった「IWGPインターコンチネンタル」に自らを寄せて、黒を奪いにきた。

白に身を包んだ内藤哲也選手。逆転満塁ホームランへの準備は全て整った。

では、オカダ・カズチカ選手はどうか。昨日と同じ白、赤、金のガウンで入場。舞い散る金の雨を見つめながら2日連続で最後の入場を果たした。

とにかくこの新しいガウンは東京ドームによく映える。

最強を証明する。偉業を成し遂げる。もやは2人に言葉は必要ない。

そう、ヤングライオン 時代一緒に釣りへ行ったり、買い物に行ったり、スカイプで愚痴を聞いたりしていたあの頃とはもはや全てが違うのだ。

 

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黒の王者と白の王者

ゴングが鳴った瞬間。これは内藤哲也選手のペースになるか?と思った。2018年までを彷彿とさせるトランキーロ戦法。とことん焦らして、とこん沼に落とし込む。内藤哲也の掌の上に乗せる。そんな雰囲気がリングから漂っていた。

だが、百戦錬磨のオカダ・カズチカ選手はトップ中のトップレスラーだ。

内藤哲也選手が相手であっても相手のペースに合わせつつ、自分のペースを崩すことはない。

飯伏幸太選手との試合でも頻繁に使用したレッドインクでジワジワと内藤哲也選手を追い込んでいく。

2勝0敗、変わったのは白の重さ

内藤哲也選手とオカダ・カズチカ選手が東京ドームで激突したのは2014年、2018年の二回。両試合共にオカダ・カズチカ選手が勝利を掴んでいる。

「IWGPベビー級ベルト」に内藤哲也選手は2度挑戦し、2度敗れた。これが現実でありオカダ・カズチカ選手は新日本プロレスの象徴となった。

「俺がその立場にいるはずだった」

今では棚橋弘至選手に代わりテレビやラジオなどメディアでのプロモーションにも尽力している。

「棚橋弘至になりたかった。超えたかった」

2019年プロレス大賞MVP、ベストバウトも同時受賞!オカダ・カズチカ選手の時代だ!

「偉業をもって...逆転するしかない」

内藤哲也選手が成し遂げたかったのは、オカダ・カズチカ選手を超えること。だからこそ、二冠戦の相手について「理想も予想もオカダ」だと語ったのかもしれない。

パワーが足りないならば、相手を引き寄せてエルボーを見舞えばいい。高さが足りないのであれば、スパイン・バスターで対抗すればいい。

獣神サンダー・ライガー選手から雪崩式フランケンシュタイナーだって引き継いだ。これだって破壊力を増すことが本来の目的だったはずだ。

 

ショットガン・ドロップキック

オカダ・カズチカ選手は既に30回「IWGPヘビー級ベルト」を防衛している。つまり、勝ち筋、勝ちパターンを熟知していると言っても過言ではない。

そんな彼が内藤哲也選手からフェイントで一発当てられた直後にショットガン・ドロップキックを見舞い、場外で膝を狙った。

あの瞬間、オカダ・カズチカ選手は内藤哲也選手の流れになりそうだったのを止めたのだ。

そして、両膝に爆弾を抱えている内藤哲也選手を机の上に叩きつけた。“レインメーカー”は“人の道を外れ”てでも勝たなくてはならないのだ。

何故ならば、相手も王者。中邑真輔選手が育てた白のベルトを持つ最高の王者なのだ。 

リバース雪崩式フランケンシュタイナー

オカダ・カズチカ選手は普段膝攻めをしない。基本的にはレインメーカーの布石として首を攻める。

そんなオカダ・カズチカ選手が敢えて内藤哲也選手を警戒し、膝を攻め立てた。

一方で内藤哲也選手はどうか。普段通り首攻めから戦法を変えていない。

入場コスチュームを変えた内藤哲也選手は戦い方を変えず、そのままで花道を歩いたオカダ・カズチカ選手が戦法を変えてきた。

ドロップキックで内藤哲也選手を迎撃し、安堵の表情を浮かべた所で、コリエンド式のデスティーノを炸裂させる。

勝負は喫しない。流れも渡さない。再びドロップキックで内藤哲也選手を打ち抜く。

 

気力のぶつかり合い

両者膝をつき、エルボーを撃ち合う。この時、オカダ・カズチカ選手は笑った。そして、内藤哲也選手も笑った。

2人の脳裏には何が浮かんでいるのだろう。オカダ・カズチカ選手は入門テストを受けず、鳴り物入りで新日本プロレスの道場へやってきた。それが内藤哲也選手は気に食わなかった。

今でこそ笑い話だがその時確かなジェラシーがあったのだ。

そんなジェラシーをローリング式のレインメーカーが貫く。そして、旋回式のツームストンパイルドライバーが刺さる。

そして、レインメーカーが炸裂する。

「終わった」そう思った瞬間内藤哲也選手の肩が上がった。

オカダ・カズチカ選手は担ぐと東京ドームへアピール。技こそ避けたものの立ち上がることはできない。

唾を吐いて挑発する。1秒でも長く体力を回復させたい。呼吸を整えたい。そんな想いが伝わってくる。

そして、オカダ・カズチカ選手はガラスの膝を何度もマットに叩きつけた。更にはレインメーカーをぶちかます。一発、二発と。

試合は決まった。だが、内藤哲也選手の目は死んでいなかった。

レインメーカー破りとして生み出したデスティーノが炸裂。逆転の内藤哲也への準備が整った。そして、ボロボロの膝でスターダストプレスへ。

完璧に決まったがオカダ・カズチカ選手は3カウントを許さない。

星屑の天才ではない。制御不能のカリスマがバレンティアからのデスティーノで逆転満塁サヨナラホームランを打った。

史上初の偉業。それ以上に僕は内藤哲也選手のベストバウトがこの試合になったのだと思った。

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