中西学のベストバウト!棚橋弘至とのタイトルマッチを見てみた

中西学のベストバウト!棚橋弘至とのタイトルマッチを見てみた。

時間が流れるのはあっという間だ。今週末の土曜日には中西学選手の引退興行が後楽園ホールね行われる。

思い起こされるのはちょうど一年前。2019年の飯塚高史さん引退試合である。

天山広吉選手が“友情”はあるのか。それともないのか?という普遍的かつ“青臭い”テーマがスタートし、大きく盛り上がる引退ストーリーとなった。

“友情”、“青春”。50代を迎える彼ら第3世代を語るにはあまりにも“青臭い”テーマだと思う。ただ、誰しもが4人の関係を羨ましく思い、大きすぎるほどの感動を生む最高の物語を形容するには、改めての“友情”が一番しっくり来る気がするのだ。

新日本プロレスの公式スマホサイトでも、中西学選手に関するGK金沢さんのインタビューや100の質問。“野人”の歴史を改めて知った上で、引退の日を迎えて欲しいという“親心”が伝わってくるよう。

中西学選手のインタビューでは、ベストバウトの発表も行われた。

獣神サンダー・ライガーさんが佐野直樹さん、グレート・ムタ選手、鈴木みのる選手の名を挙げたように、中西学選手も長いレスラー生活の中で特に思い出に残っている一試合をピックアップしていた。

Dissidence 2009年5月6日 後楽園ホール IWGPヘビー級選手権試合 棚橋弘至選手VS 中西学選手。

42歳。6度目となる「IWGPヘビー級選手権試合」をじっくりと見てみたい。

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11年前の棚橋弘至

文字通り愛の文字をガウンに刻み込み、今と比較すれば短めの入場を果たす棚橋弘至選手。

当時の棚橋弘至選手は30代前半。バッキバキの逸材ボディが印象的だが、中西学選手は一回り以上大きく見える。

決して棚橋弘至選手が細いわけではない。中西学選手がデカすぎるのだ。

イケイケの生意気な王者に対して、回転してのカニバサミはフェイスロックでペースを掴もうとする中西学選手。

棚橋弘至選手はボディシザースなども駆使しつつ、グラウンドレスリングで勝負を仕掛ける。

ここまでの試合を見てハッキリ斗分かるのが、今の新日本プロレスと全く展開や雰囲気が異なる。

試合開始から数分が経ってもロープに振ることなく、関節を取り合い続ける。場外戦もそう。

鉄柵にぶつける動きはなく、水車落としやマットを剥がしての攻撃など、今よりも明らかに派手さはない。

ただし、じっくりと一つひとつの攻防に一喜一憂できる。現代の新日本プロレスとは異なる空気感がある。

と、セコンドにタイチ選手の姿を見つけた。田口隆祐選手の姿もある。過去の試合にはこうした楽しみもあるのだ。

 

ビンタ一発

デスロックで絞る棚橋弘至選手に対して、ビンタ一発で抜け出す中西学選手。また、4の字固めに対してアイアンクローを見舞う。

一見するとメチャクチャだが、“野人”のパワーが規格外であることがヒシヒシと伝わってくる。

喉輪締めからのラリアット、逆水平チョップ。棚橋弘至選手が手数で応戦しても一発の重みで一気に流れを引き戻す。

ミサイルキックやプランチャまで飛び出す。中西学選手、明らかに強い。

リング中央でのビンタ勝負もそう。破壊力はメガトン級とも言える棚橋弘至選手のビンタを受け、シンプルに掌でぶっ叩く。棚橋弘至選手が一撃で吹っ飛ぶ。

「スラムダンク」のゴリこと赤木剛憲が三井寿にビンタを見舞ったシーンを思い出すほどの吹っ飛び方だった。

棚橋弘至選手がドラゴンスリーパーを仕掛けても、持ち上げて叩きつけられる。

ハイフライアタックを仕掛けようとすへば、ノシノシとコーナーに詰め寄り、ビンタ一発で意識を刈り取る。

この日の中西学選手は明らかに棚橋弘至選手を圧倒しているように見えた。

 

アルゼンチンバックブリーカー

試合後半、いよいよ中西学選手のアルゼンチンバックブリーカーが炸裂する。が、スリングブレイド2連発で一気に試合の流れを自分に引き寄せる。

勝利を確信するハイフライフローを飛ぶも地上には野人の剣山が待っていた。

最後は大特大中西ジャーマンが炸裂。3カウントが決まったことを告げるゴングが鳴り響くと永田裕志選手がなだれ込んできた。そして、山本小鉄さんは涙を流していた。

そして、中西学選手も感極まった表情を浮かべている。賞状やトロフィー。今ではチャンピオンベルトの贈呈のみとなったが、こうしたら格式のある時間はやっぱりいいものである。

ちなみに、ベルトを巻いたのはYOSHI-HASHI選手だった。

新日本プロレスワールドで村田晴郎さん、元井美貴さんバージョンの実況・解説動画がアップろーどされているので、ぜひファイナル後楽園ホール大会の前にチェックしていただきがいと思う次第だ。

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