KUSHIDAの言葉からこれからの無観客試合を想像

KUSHIDAの言葉からこれからの無観客試合を想像してみた。

2020年4月3日、元「IWGPジュニアヘビー級並びにタッグ王者」現WWEのスーパースター・KUSHIDA選手が自身のYouTubeチャンネル「KUSHIDAのナイショ話2」で今の心境を語った。

在住しているオーランドでは、トレーニングジムが閉鎖。パフォーンスセンター(WWE)はウエイトトレーニングの機材に触れることが禁止されているという。

日本以上の対策が徹底されているアメリカの現状を伝えつつ、話題は無観客試合の話へ。

KUSHIDA選手はこれからのプロレスにおいて、無観客試合は決して珍しいものではなくなるのではないか?と読んでいる。

つい先日の更新で「チョップが20倍痛い」とレスラー側からの辛さを吐露していたが、あの頃と同じような形に戻れるのか?と引っかかるところがあるらしい。 

これから無観客試合は珍しいものではなくなる。その可能性について考えてみたい。

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新しい団体運営の形

アメリカのWWEや日本の新日本プロレスなどメジャー団体は自前の動画配信サービスやYouTubeチャンネルを持っている。有料課金と広告費収入あるいは投げ銭(スーパーチャットなど)を収益の柱にする。

すでにWWEは800億の売上の中でデジタルが占める割合が7割動画配信サービスに関しては、全世界で150万人の会員がいる。端的に言ってしまえば、すでにファンは会場に入りきれないし、集まることも現実的にはできない数にまで増えている。

事実、新日本プロレスはこうした自体までは想定していなかったとは思うが、デジタル収入を向上させるための施策を打ち続けてきた。

海外向けのYouTubeチャンネルや新日本プロレスワールドのYouTube版。獣神サンダー・ライガー選手や高橋ヒロム選手の個人チャンネルなど、チケットを売る以外での収益を作るための種を撒き続けている。

盛り上がりや熱を生むという意味で、会場での試合はこれまで当たり前のものだった。ただ、万が一を考えるとあの頃のような試合観戦のスタイルはしばらく帰ってこない可能性だってある。

自体は明らかに深刻な状態へ向かっている。そして、あまりにも従来型の団体運営は今回の問題と相性が 悪すぎた。

僕自身、無観客試合に対して肯定的なタイプではない。

リングに上がったレスラーと会場に集まったファンとで作る作品がプロレスなのだとすれば、やっぱり何か物足りないものになってしまう。

KUSHIDA選手はこれから無観客試合が当たり前になっていくかもしれないと語った。この状況が続くことを考えるとエンタメも形を変えるタイミングなのかもしれない。

 

動画配信に特化した団体の登場

プロジェクションマッピングなどを施して、これまでと違った形で入場を盛り上げる。会場からの歓声が無い中で、実況や解説者だけで完璧に盛り上がれる状況を作る。SNSで投稿されたコメントを読むなど、これまでと違った形で試合を盛り上げていく施策も必要になってくる。ゲスト解説にファンを一名招待しても面白いかもしれない。

これまでの常識が通用しない状況になってきた。新しい常識にアジャストした展開が待っている可能性もある。

無観客試合において広い会場は必要ない。空間の演出で勝負することができれば、動画配信に特化した団体が出てきても不思議ではないと思う。

つまり、小規模の会場で多彩な演出が組めるような環境を時前で作る。これが、新しいプロレス団体の興行スタイルなのかもしれない。

プロレスグッズは普段遣いに特化。ルームウエアを中心に考えると、まだまだニーズはあるように思う。アバターやデジタルコンテンツ。リアルでなく全てデジタルを軸に考える。そういったシフトが可能なのは比較的新しい団体か、どこかのグループに参入している企業だと僕は思っている。

 

理想と予想

多くの人々が会場に集まり、最高の試合を魅せてくれる。これが理想だ。ただ、今回の問題が突然「今日から元通りです!解決しました!」となるようなイメージも湧いてこなくなった。

アフターではなく、ウィズ。しばらくはそういった状況が続くのではないかとも思う。エンターテイメントのデジタルシフト。プロレス貯金を重ねつつ、いつかまた会場で純粋に爆発できる瞬間を待つ。一日も早くそんな日が訪れることを祈りつつ、今回のコラムを締めくくりたい。

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