棚橋弘至の未来にさまざまな想いが交錯している

棚橋弘至の未来にさまざまな想いが交錯している。

先日の「G1クライマックス30」でYOSHI-HASHI選手と棚橋弘至選手が試合後に話していた内容が明らかになった。

「俺が勝つまで辞めないでください」

ドラマですか?それとも大河ドラマですか?

あんな素晴らしい試合をした後にこんな清潔感と美しさが溢れるメッセージを交わしていただなんて、流石に現実のこととは思えない。

流石は古舘一郎氏が戦いのワンダーランドと比喩した世界だ。

さて、今日は棚橋弘至選手について書きたいと思う。

新日本プロレスは今、揺れている。

腰を据えて経営すると語った“プロ経営者”ことハロルド・ジョージ・メイさんは新日本プロレスの代表取締役兼CEOを退任することが決定。

結局は約2年半という短期に終わってしまった。

新しく代表取締役となる大張高己さんはそもそも、New Japan Pro-Wrestling of America Inc. のCEOだ。

社会情勢が落ち着き「時が来た」タイミングで再び海外事業にもコミットを高めて着手するはず。

僕は今回の人事を経て、新しい動きが生まれるような気がしている。

 

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アンバサダー・棚橋弘至

ハロルド・ジョージ・メイさんについて様々な意見が飛び交っている。

全てが憶測であり、事実として分かるのは退任が決まったことのみだろう。真実は内部の人にしか分からない。

ただ、プロレスファンに好かれることには成功したが、プロレスを知らない人に新日本プロレスを広げることはできなかった。

正確にはそのための時間が足りなかったように思う。

彼はおそらく社長とアンバサダーの二刀流をやろうとしていたのだと思う。

CEOとして会社の舵を取りつつ、ファンサービスをしたりメディアやコラム、動画を通じて、メッセージを届けるそんな役回りである。

上手く回っている時はいいのだが、社会情勢の変化が全てを変えてしまった。

※書きたいことは色々あるが全て端折る。察して欲しい。

これは僕の考えだが、新日本プロレスのこれからを考えるとハロルド・ジョージ・メイさんがらやろうとした二刀流の役割をはっきりと分けることが未来への糸口になるのではないかと思っている。

つまりは、新日本プロレス取締役CMO 新日本プロレスアンバサダー・棚橋弘至の誕生だ。

ハッピーバースデー!※仮面ライダーオーズ風に

 

露出に全振りした棚橋弘至

棚橋弘至選手は昭和、平成初期にあったプロレスラー像をぶち壊し、日本の新しいモデルを作り上げた革命家である。

端的にまとめるだけでもこうなる。

  • イケメン
  • 金髪
  • チャラ男
  • バキバキの肉体
  • 高学歴(立命館大学卒)
  • 愛してます
  • 疲れない

そして何よりも凄いのがファンサービスだ。

棚橋弘至選手の新作Tシャツはエアーハグである。

フィジカルで近づくことができない課題をポジティブに変換する。

そんなパワーが棚橋弘至選手を突き動かしてきた。

2020年のスタートは「激太り」だったが、その反動で過去最大級にカッコいい棚橋弘至へと生まれ変わっている。

今の棚橋弘至選手は本当に美しい。

そんな彼のメインミッションを新日本プロレスを広げる方に全振りしたらどうなるか。

僕はそこに新日本プロレスがさらに広がる可能性を秘めていると思っている。

経営は専門家に任せて、CMOとして新日本プロレスの顔役を全て担う。

そうすることでいくつもの課題が解決できる気がするのである。

言葉の深みが違いすぎる

新日本プロレスの歴史を自分の言葉で語ることができる。そして、未来を己のメッセージで伝えることができる。

誰よりも愛を叫んできた男だからこそ言える。そんな言葉の深みやメッセージがあるのだと僕は思う。

そんな彼の仕事は「新日本プロレスを広げる」ことに特化すること。経済誌、ファッション誌、動画、ラジオ、試合会場。

全方向に新日本プロレスをリーチするのだ。

数年後、ビッグマッチで棚橋弘至さんが挨拶する。「動画撮影や花道へのダッシュは禁止。写真は...今の棚橋を中心に沢山撮ってSNSにアップして下さい(笑)」

「また試合してくれー!」「東京ドームで復帰戦だ!」と微笑ましいヤジ。

「○○がチャンピオンになったら考えてもいい(ニヤリ)」と深みのあるコメントを残せば各メディアがこぞって取り上げる。

そんな未来も楽しそうではないだろうか。

いいものはいい。ダメなものはダメ。しっかりとファンにメッセージを送ってくれる。そんな未来の棚橋弘至選手もアリだよなぁと思っていたらYOSHI-HASHI選手が待った掛けた。

 

「俺が勝つまで辞めないでください」

「俺が勝つまで辞めないでください」この言葉は深すぎる。

プロレスにおいてたった1試合で勝利を飾ることを勝ったとは言わない。

本当の意味での勝利とは相手を乗り越えたことを意味するのだ。

では、乗り越えるとは何か。そこに答えがないのがプロレスの醍醐味であり面白さでもある。

内藤哲也選手が棚橋弘至選手の介錯にこだわっているのもそういった点があるのだろう。

2017年、完璧に介錯したはずがすっかり新日本プロレスの中心に帰ってきている。

2019年に負け越したことから、今年はずっと封印していた「ちょっくら優勝してきます」も復活した。

棚橋「YOSHI-HASHI、お前には負けたくないよ。ただ、今日は俺がたまたま勝った、ということ」

YOSHI-HASHI「最後、手応えは十分あったから。でも、最後の最後、返されちゃったから。意味ないかもしれないけど、でも、俺は必ず弘至の前に立ちはだかって、次こそは、次こそは俺が勝ちを収めてやるからな。それまでは膝が悪いとか、そんなこと言ってる場合じゃねえぞ」

出典:新日本プロレス公式

今回の人事異動で新しい新日本プロレスのアンバサダーが必要になるのは間違いない。その役割を棚橋弘至選手が担うことが得策だと考えてみたが、まだまだ実現するのは先の話になりそうだ。

棚橋弘至選手が持っているベビーフェイスとヒール(キラー棚橋)の両軸を持ったレスラー像を担っていくのが飯伏幸太選手であるのは間違いない。

どんな逆境でも明るく前向きに諦めない気持ちで乗り越えていく。そんな天性のベビーフェイス像を引き継ぐのはYOSHI-HASHI選手なのかもしれない。

YOSHI-HASHI選手が“棚橋超え”を果たす時は訪れるのか。それはまだまだ“こっから”の話だ。

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