KENTA「プロレスラーであり、エンターテイナー」に感動

KENTA「プロレスラーであり、エンターテイナー」に感動した。

2021年4月19日。新日本プロレスの後楽園ホール大会で“バレットクラブ”VS“CHAOS”の三番勝負が行われた。

YOSHI-HASHI選手はチャンピオンになって以降、“変わった”と言われることが多いが、今回のスペシャルシングルマッチで確信した。

YOSHI-HASHI選手は変わった。完璧に。物事が変わるのは決して一瞬ではなく、何年も掛かったが、正真正銘のシン・YOSHI-HASHI選手へと生まれ変わった。

従来の“応援したくなる”魅力に加え、明らかに試合に強さが出た。完璧に体重が乗り、クリーンヒットを連発する当て感だけでなく、この日は一発逆転のサムソンクラッチホールドを披露。

流石のKENTA選手も虚をつかれたのか、マジかよ!と一瞬冷や汗を流したかのような表情を浮かべる。

さらにはこの日、敢えて「緊箍児」のカードを切らなかったようにも見える。

前哨戦を120%盛り上げ、翌日のタイトルマッチへとつながる。チャンピオンとしてのあるべき姿であり、どこか貫禄も出てきたように思える。

どこか頼りなさげなYOSHI-HASHI選手はもう居ない。完全覚醒し、常にタイトルを狙えるレスラーとなったのだ。

ただ、この日KENTA選手権に敗れたのは事実。その差として、エンターテイナーという言葉があったように思う。

 

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KENTAの本音

「プロレスラーであり、エンターテイナーだからだよ」

まさにこの言葉を体現したような試合だった。

まずは入場。「棒ちゃんは控室で待っていてくれ。これは男と男の戦いだから」とバックステージでの宣言通り、たった1人で入場してきた。

「おっ!マジで1人だ!」と思わせると共に、YOSHI-HASHI選手を“1人の男(対等なレスラー)”として見ているニュアンスも出した。

試合開始のゴングがなるや否やYOSHI-HASHI選手のセコンドをついている石井智宏選手をイジる。

「足触った!」と虚言を吐く。そこからはリングの外も使いながら自由に動き回りじっくりと間を取る。

スピーディーにパンパンと進んでいく試合でもグラウンドでじっくりとはじまる訳でもない。

リングから出たり入ったりしているだけ。やってることだけなら素人でも近いことは出来る。

ただ、全然違う。これだけでセミファイナルまで作り上げてきた空気を変え、KENTAがまたやってるよとリングから目を離せない状況を作った。

これがエンターテイナーディナーたる所以だろう。

そこから試合が進み終盤に近づくに連れ、プロレスラーの顔がドンドン出てくる。

 

そんな俺も嫌いじゃない

えげつない袈裟斬りチョップや重い蹴り。さらには、“ブサイクへの膝蹴り”からトドメの掌底。

最後は“go 2 sleep”。これも顔面にクリーンヒットし、試合は終了。

その間にも控室で見守っているはずの棒ちゃんが何とリング下へと空間転移。愛は時空を変えるのだ(白目)。

プロレスラーとしての強さと怖さ。エンターテイナーとしての華と話題提供。

二つの色が混じり合ったのが今のKENTA選手なのだ。

怪我以前のような激しすぎるスピーディーなファイトを封印しても、変化球で勝負出来る。

時折り、あの頃のような綺麗な4シームを投げてくるからファンは目が離せなくなる。

デビューから21周年。今なおKENTAは健在だ。

まあ、来月、俺はデビューして21周年になるんだけど。21年前……(場内が拍手すると)いや、いらないいらない。21年前、21年前の自分に教えてやりたいよ。オマエ、21年後、棒とリングに立ってるぞって(場内拍手)。でもね、そんな自分も嫌いじゃないんだよ、じつは(場内拍手)。なんでか、なんでかっていうと、俺はプロレスラーであり、エンターテイナーだからだよ(場内拍手)。俺は誰に何を言われてもやりたいようにやるし、俺はコイツを本気で愛してんだよ!(場内拍手)。

明日、俺たちの愛の証、NEVERの6人タッグを獲って、またオマエらに、もっとラブラブな俺たちで、オマエらの前に現れるから楽しみにしとけよ(場内拍手)。まあ、結局、俺が何が言いたいかっていうと、まん延防止だから家にまっすぐ帰れよってこと!」

出典:新日本プロレス

 

セコンドが素晴らしい

この日、“CHAOS”陣営はYOSHI-HASHI選手との試合でセコンドについていた。

最近の試合ではユニットの仲間がリングをグルっと囲む光景も滅多になくなったが、試合が終わった後にもそのレスラーの姿を見ることができるのは素直に嬉しい、楽しい。

今後もスペシャルシングルマッチの時はこうした仲間との一体感を魅せて欲しいと思う。

そして、改めてKENTA選手。

彼シリーズ毎に“ネタ”を振り撒き続けている。

2019年に「本当のKENTAをお見せする」と語っていたが、まさか2021年4月に棒(彼女)を持ってリングへ上がっているとは思いもよらなかったはずだ。

プロレスリング・ノアでキャリアを積み、WWEで世界のプロレスを体感し、新日本プロレスへとやってきた。

今の新日本プロレスに欠かせない男。それがKENTA選手である。

結局、僕が何を書きたかったかと言うと、敢えて“俺たちの”高橋裕二郎について書かなかったのは、今日のメインイベントを見届けた後に書こうと決めたからってこと!

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