YOSHI-HASHIがチャンピオンになってから274日が経った

YOSHI-HASHI選手がチャンピオンになってから274日が経ちました。 

「物事が変わるのは一瞬だ」

YOSHI-HASHI選手の決め台詞を改めて見てみると、考え深いものがあります。

いくつか例を挙げてみましょう。

飯伏幸太選手。イッテンヨン東京ドーム大会で内藤哲也選手を破り、二冠王へ輝くと「神になった」と宣言した時。

KENTA選手はイッテンゴの東京ドームで“二冠王”内藤哲也選手を襲撃したシーン。“令和のテロリスト”として一度は観客の大半を敵にしたものの、現在ではリング上だけでなくバックステージでも“KENTA劇場”を展開し、ファンに盛り上がりを提供している。

エル・デスペラード選手が石井智宏選手と「ニュージャパンカップ」で激突し、デスマッチを経験した男ならではの強さと深さがあることを証明した日。

このように“ある日”をキッカケにしてレスラー(人)は大きく化けるタイミングがあります。

内藤哲也選手がメキシコから帰還して様子がおかしくなった時。オカダ・カズチカ選手が棚橋弘至選手から「IWGPヘビー級ベルト」を奪い取った瞬間(一生のお願いだから棚橋弘至VSオカダ・カズチカのSwitch On!が流れる煽りVTRをもう一度見たい※誰か知りませんか...)。

努力を積み重ねるとチャンスが転がり込んでくる。この目には見えない前髪をガチっと掴むことができれば、人は大きく飛躍することができる。

YOSHI-HASHI選手にとっての2020年もそんな一瞬がありました。

 

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それまでのYOSHI-HASHI

オカダ・カズチカ選手と同時に新日本プロレスへ凱旋帰国。同じ“CHAOS”に所属することとなった。

というか2012年は“バレットクラブ”、“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”、“ユナイテッドエンパイア”が存在しません。現存するユニットは“鈴木軍”のみです。時代の流れや変化を感じますね。

破竹の勢いで天下を取り、更にプロレス界のど真ん中に君臨することとなる“レインメーカー”。

常にトップ戦線で金の雨を降らせ続けるオカダ・カズチカ選手とはまさに対照的と言ってもいいほどに「結果」が付いてきませんでした。

デビュー以降、無冠の時期も続きました。初代“ボーン・ソルジャー”こと平澤光秀さんは、新日本プロレスのベルトを一度も巻くことなく引退しましたが、それに限りなく近い状況です。

ファンから厳しい指摘もありました。僕自身もあまり期待している訳ではありませんでした。

 

強すぎて感情移入ができない

YOSHI-HASHI選手は応援したくなる何かを持っていました。

これはユニークスキルであり、そうそう色々なレスラーが持っているものではありません。

この魅力が弾けたのが石井智宏選手、後藤洋央紀選手と組んだ「NEVER無差別級」の世界でしょう。

興行中止などもあり、肩の状態やコンディションがかなり上向きになっていたこともありますが、とにかくこの試合が凄すぎました。

試合直前。YOSHI-HASHI選手は大きな声で叫び、オカダ・カズチカ選手を指名。その想いに応え、あの頃と同じロックアップから試合がはじまりました。

以前、オカダ・カズチカ選手がYOSHI-HASHI選手とシングルで対決した際、「僕がYOSHI-HASHIに負けるわけでしょ(笑)」と余裕のスタンスを魅せたエピソードがありました。

同期とは言っても積み重ねてきたものが違いすぎる。ビックマウスでなく、事実を語っているだけ。それだの差がYOSHI-HASHI選手とオカダ・カズチカ選手にはありました。

ただ、あの時とは違うのだとエネルギッシュなファイトを魅せるYOSHI-HASHI選手。

そして2人のパートナーも燃えまくります。

石井智宏選手は激しすぎるファイトでSHO選手を攻めまくる。SHO選手の潜在能力を引き出すかのように対角線に立ち、厳しく攻め立てます。

後藤洋央紀選手はチームのピンチを一人で打開。流れを変える印象的なファイトを魅せました。

そして、感動のマイク。不器用でちょっと調子に乗っちゃって。それでも、彼だからこそ響く胸に言葉があります。

ずっと結果が出なかった。上手く行かないことばかりの日々。そんな時代にYOSHI-HASHI選手はチャンピオンとなりました。

自分が変わったように、みんなにも変わって欲しい。つまりは、「変身」であり、「返心」です。

石井智宏選手の垂直落下式ブレーンバスターがSHO選手に刺さった時、YOSHI-HASHIは全力でオカダ・カズチカ選手のカットを止めていました。

その泥臭さが何ともカッコよくて、僕はYOSHI-HASHI選手に惚れたのだと思います。

SUMMER STRUGGLE 2020 2020年8月9日 東京・後楽園ホール 第6試合 第21代NEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント決勝戦 オカダ・カズチカ&矢野通&SHO VS 後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHI

この試合以降、YOSHI-HASHI選手はずっとチャンピオンです。そろそろ1年の長期政権。まさに「NEVER無差別級6人タッグ」の申し子とも呼べる存在となりつつありますね。

YOSHI-HASHI「(※手拍子)ようやく、ようやく、ベルトを、獲ることができましたー!(※大拍手) だいたいね、タイトルマッチする前からね、『試合勝ったあと、何しゃべってやろう?』とかね、いろいろたぶんね、ほかの人(は)考えていると思うけどね、俺はねいまこうマイク持ってるいま現在ね、ノープランで話してますからね!!(※大拍手) ただ、俺が言いたいのはね、物事が変わるのは一瞬。ずっと言ってきたけどね、まったく変わんなかった。もちろんね、やって毎回変わってたらね、そんな人生楽しいことはないよ(※大拍手)。なかなかうまくいかないから、だからね、すごく楽しいと思うんだ(※大拍手)。とりあえずいまホッとしてるのはね、昨日、俺が試合後に言った約束、今日、ようやく、ようやく約束、果たせたから、もうそれだけでいまスゲェ胸いっぱいだから(※大拍手&手拍子)。俺だけじゃないよ。あなたたちも、あなたたちも、明日ね、明日、もし何かつまずいていることがあっても、何か大きく変わるんじゃいか!? 俺はね! 願ってるよ(※大拍手)。もしも、つまずいてもね、またね、立ち上がればいいんだよ。それだけ(※大拍手)。明日、明日以降、俺も、そしてあなた方も、何か大きく変わりますように(※大拍手)。何かが変わるとき、そう! 物事が変わるのは、一瞬だー!!(※大拍手)」

出典:新日本プロレス

 

明日以降の更新

ちょっとTwitterに書いたのですが、恐らく新日本プロレスはしばらく大会がありません。最低でも10日は空きます。これからの試合は全て横浜スタジアムと東京ドームに向けたものであったため、状況によっては5月はもう試合自体がなくなるかもしれません。

2020年に100日以上試合がなくとも更新を続けてきただけに、「あの頃と比べれば可愛いもの」としか想いませんが、何か取り組んでみたいなぁとも思っています。

今の企画をもう少し拡大解釈して、2020〜2021年の新日本プロレスを振り返る企画をやってみたいなと考えています。

「IWGPヘビー」と「IWGPインターコンチネンタル」を巡る争い。新ユニット“ユナイテッドエンパイア”。変化し続ける選手たち。そんな近年の歴史を追うような物語を書いていきたいと思います。

初回は...。やっぱり永田裕志選手ですかね。いや、棚橋弘至選手かも。楽しみにお待ちください。

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