KUSHIDA選手VS石森太二選手の“勝負”は世界に轟く一戦になる
新日本プロレスが 2018年11月5日に行った記者会見で2019年のイッテンヨン『WRESTLE KINGDOM13』で『IWGPジュニアヘビー級王座』の挑戦者が石森太二選手に決定した。僕は以前から思案していることがあった。
次のKUSHIDA選手の挑戦者は一体誰になるのか。ということである。
KUSHIDA選手は髙橋ヒロム選手の負傷欠場により組まれたトーナメントで優勝を飾った。ということは、3選手が再び挑戦してしまっては、あのトーナメントの意義が問われてしまうわけだ。
そう考えてみると、最も挑戦者に相応しいレスラーは2人しかいない。
前『IWGPジュニア王座』髙橋ヒロム選手と『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア25』準優勝の石森太二選手だ。
あの大会で石森太二選手は金丸義信選手、フィリップ点ゴードン選手にしか敗れていない。ちなみにAブロックは石森太二選手、ウィル・オスプレイ選手以外同率の勝ち点で終わっている。
『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』の成績、『スーパージュニア・タッグリーグ』の結果が加味された納得の挑戦だと言えるだろう。
スーパージェイカップ
結論から言うと、2人のシングルマッチは好勝負となっていた。
石森太二選手の飛び技、テクニック、パワー。その全てがKUSHIDA選手のファイトスタイルと噛み合う。
更に進化、新生した2人がぶつかり合うのであれば、ベストバウトを獲得する可能性すらある。
バキバキの筋肉から飛び出すパワーは、関節技を軸に攻撃を組み立てるKUSHIDA選手にとって脅威だろう。
ダメージを与えるはずが、パワーの差で腕が思った方向に曲がらない。シンプルな解決策である。そして、KUSHIDA選手と同等以上のようなスピードで動くことができる。
『ボーンソルジャー』となって以降はあまり見せていないが、小川良成選手仕込みのグラウンドテクニックも抜群だ。
KUSHIDA選手にとって天敵とも言っていい存在なのかもしれない。
SUPER J-CUP 2016 2016年7月20日 東京・後楽園ホール<一回戦> 第8試合 「SUPER J-CUP 2016」トーナメント1回戦 KUSHIDA VS 石森太二
“成長”と“新生”
KUSHIDA選手は2016年以降、ますます世界を股にかけるプロレスラーとなった。
新技『バック・トゥー・ザ・フューチャー』の開発もあり、飛躍的な成長を遂げたと言っても過言ではない。
石森太二選手は『ボーンソルジャー』として生まれ変わった。ただし、ヒールレスラーとしてのダーティーファイトは行っていない(松葉杖攻撃は例外としよう)。
また、石森太二選手が世界的に知名度のある“ガイジン”レスラーユニット『』に加入したのは「世界的に有名となるため」である。
海を渡り世界中のリングで活躍するKUSHIDA選手を倒すことができれば、自身の夢に大きく迫ることができるのだ。
KUSHIDA選手が勝負を強調する理由
KUSHIDA選手は先日公開された新日本プロレス公式スマホサイトのブログから「強さ」について度々語っている。
これはアントニオ猪木氏のインタビューを受けての言葉だと思う。
今は"おちゃらけ"がまかり通っているところがあるけど、基本、『レスラーは強くあれ』でしょ。それが『強くなくてもいい』と変わったことは、オレには理解できない。今のプロレスは『娯楽として楽しめる』という要素がすごく強いけど、オレは『大衆に夢を与える役割がある』と思っているし、そうじゃないといけない。
出典:週プレニュース
“おちゃらけ”。新日本プロレスの創始者が現在の団体について、“おちゃらけ”と語ったのだ。
先日、この発言のアンサーとして、石井智宏選手、鈴木みのる選手の記事を書いた。
昭和の香りが漂うレスラーたちに続いて、KUSHIDA選手がアンサーを出そうというわけだ。
ただし、この3人には共通点がある。新日本プロレス一筋のプロレスラーではないという点だ。新日本プロレスの生え抜き選手たちはあの発言には触れていない。この背景も何かを考えさせられる。
どんな勝負になるのだろうか
KUSHIDA選手は強さを証明する。新生すると発言した。ここから想像できるのは、バチバチのしばきあいだ。そう、石井智宏選手と鈴木みのる選手のような喧嘩マッチをイッテンヨンの大舞台『IWGPジュニアヘビー級選手権試合』で実現するつもりなのではないか。
“おちゃらけ”という言葉にトサカが男、この男を利用し世界に打って出ようという男。2人の「イッツ・リボーン!」まで後二ヶ月を切った。
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