“二冠王”飯伏幸太の決意と警鐘はどう響き渡るのか?
“二冠王”飯伏幸太の決意と警鐘はどう響き渡るのか?
飯伏幸太選手が本日2021年1月16日の朝に一つのツイートを発信した。
ちょうど本日分のコラムを更新すべくキーボードを叩いていた僕の手も思わず止まってしまう内容。年に数回ほどこういったことがある。
今書いていたものをいったん下書きに入れ、飯伏幸太選手について考えていきたい。
内容的には大きく3つ。
まず、二冠を誰も祝ってくれなかったというもの。次に、変わった自分がこれから変えていくこということ。最後に、東京ドーム2連戦で2日とも戦うことは今後は止めたほうがいいという警鐘だ。
一つひとつ紐解いていこう。
まず、「二冠」について。これは僕の個人的な見解だが、内藤哲也選手からベルトを受け継ぎ、ジェイ・ホワイト選手を撃退したことについて賛辞の声は数多く上がっていたと思う。棚橋弘至選手もその“試合”を絶賛していた。
勿論、はじめて「IWGPヘビー」を戴冠し、腰に巻いた彼を誰にもが祝福したと思う。
ただ、「IWGPヘビー」一本と“二冠”で価値が変わったのかどうかのかと言われると、非常に難しい。
これは“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手にも言えることなのだが、「IWGPヘビー級」ベルトを戴冠したというイメージが薄いのだ。
敢えて言えば、内藤哲也選手が2016年。ケニー・オメガ選手が2018年に「IWGPヘビー」を巻いた時にあった頂に上り詰めたカタルシスを“二冠”に感じなかった。
本来、2倍凄い(実際は2倍以上凄いのだが)はずなのに、なぜか一本よりも魅力が薄いように見えてしまう(これは僕だけなのかもしれないが...。)。
ただ、封印は流石にない。
では、今からベルトを分けた時に「インターコンチネンタルの価値は大丈夫だろうか?」
そんな気持ちになるくらいなら最強と最高を統一してしまおうという、飯伏幸太選手の考えに賛同する気持ちも僕の中にはある。二冠を祝ってくれなかったとはそういうことなのではないだろうか。
おはようございます。
— 飯伏 幸太 (@ibushi_kota) 2021年1月15日
良く考えたら誰も二冠を祝ってくれなかったなぁ笑
まぁここから絶対に変えて見せるし、自分人は変わった。
言語は2日戦うことは辞めたほうがいいだろう。
我々ロボットではない。限られた人しか出来ないのかもしれないけどこれはやったらまずいと本能的に思った。
ベルトを統一する
飯伏幸太選手はおっとりしていたり天然に見えるが、実のところ相当なキレ者だ。考えてみて欲しい。他団体から新日本プロレスに足を踏み入れ、現存しているタイトルで言えば「IWGP USヘビー」と「NEVER無差別6人タッグ」以外のベルトは全て手中に納めることに成功している。
ジュニアからヘビーへ。ファイトスタイルもキャリアに合わせたものに変化させつつ、肉体は第二回新日本コンクルソ優勝。“二冠王”であり、ミスター・新日本プロレス。それが、今の飯伏幸太選手なのだ。
アントニオ猪木さんが「プロレスは馬鹿ではできない」と語ったことがある。ここまでの実績を見てみると、飯伏幸太選手は天性の身体能力を鍛え上げられまくった肉体。完璧な頭脳までも併せ持ったパーフェクト超人という見方もできるのだ。
そんな彼が今提唱しているのが、ベルトの統一である。
2019年からスタートした2本のベルトにまつわる物語は、急展開を迎えようとしている。
新日本プロレスは内藤哲也選手の意思に反し、“二冠戦”を強行し続けた。内藤哲也選手が何度別々に防衛したいと意思を告げても変わらなかった。
挑戦者側からすれば2本に挑戦するなら2本に挑戦するのは当たり前の話だが。宝は多いにこしたことがないのだから。
東京ドーム2連戦
そして、飯伏幸太選手は東京ドームの二試合についても改めて言及した。
常人では想像もつかない重責が彼を襲っていたのだと思う。
確かに敗れた2020年に敗れたオカダ・カズチカ選手は一年間ベルトを巻くことがない初めての年になり、ジェイ・ホワイト選手はもう限界だと漏らした。
勝つことができたから踏みとどまっている(去年の内藤哲也選手も然り)が、もしも敗れてしまっていたら...。
東京ドームのタイトルマッチ二連戦には目に見えない魔物が潜んでいるのだ。
──それで1月6日も試合をしたと。「東京ドームのメインイベントに2日連続で出場する」という経験をした選手は、去年のオカダ・カズチカ選手と今年の飯伏選手しかいないわけですけど、想像してたのと比べてキツさはどうでしたか?
飯伏 ……1月5日の夜中ぐらいですかね? 日付で言うと、もう1月6日になりますけど、午前3〜4時ぐらい。うれしいとはまったく別な感情で、ずっと涙が止まらなかったです。
──えっ、ずっと涙が止まらなかった……!?
飯伏 2時間ぐらいですかね。試合がどうとか、ベルトを獲ったとかとは違う感情だと思います。キツすぎたとか、東京ドームを成功させられたとか、いろんな感情が爆発したのかもしれないですね。
──やはり、それだけ重いプレッシャーが……。
飯伏 あったんでしょうね。
──そこから解放されて、ホッとしたというか、ちょっとタガが外れたというか。
飯伏 たぶん、そんな状態だったと思います。ただただ涙がずっと出続ける。そんな状態でした。本当に「身体の水分がなくなるんじゃないか?」っていうぐらい、涙が出続けましたね。
2021年のIWGP
飯伏幸太選手がぶち上げたマニフェストはベルトの統一。
最初の相手となるのはSANADA選手だが、この目標を実現するためには、唯一飯伏幸太選手が東京ドームで勝つことができていないオカダ・カズチカ選手を破る必要があると僕は思っている。
2021年の新日本プロレスは飯伏幸太選手とオカダ・カズチカ選手。そして、「IWGPヘビー級」最多戴冠記録を持つ棚橋弘至選手が鍵を握っているのではないだろうか。
真壁刀義選手は「IWGPヘビー」のベルトを戴冠した時にを「景色が変わった」と語っている。
今の飯伏幸太選手にしか見えない景色がある。
プロレスを広げる。その夢に一歩迫った飯伏幸太選手をこれからも応援したい。
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