漢・石井智宏の言葉と心に感じた深みと優しさ
漢・石井智宏の言葉と心に感じた深みと優しさついて書きます。
2020年8月19日。新日本プロレス公式スマホサイトで「NEVER無差別6人タッグ王者」であるYOSHI-HASHI選手の日記が公開されました。
王者としてチャンピオンになるまでの道のりと、実際に戴冠した感想。
物事を一瞬で変えたYOSHI-HASHI選手だからこそ語ることができる言葉が並んでいて、読んだ瞬間に何だか凄く微笑ましい気持ちになれる。
そんな日記の内容になっていました。
さて、今日の主役は「NEVER無差別6人タッグトーナメント」で試合を決めた石井智宏選手についてです。
改めて当日の映像を見てみると、要所要所のアクションがとにかくカッコいいんです。
バックステージの言葉も素敵でしたよね。
石井「この3連戦はYOSHI-HASHIが全てだろう。これが獲れたのもYOSHI-HASHIのおかげだ。ここに来るまでさんざん、レスラー、マスコミ、ファンにいろいろ言われてきただろ? でも、本人はよ、着実に一歩ずつ一歩ずつ、ゆっくりだけど着実に前を向いて歩いていた。その証だよ。いいんだよ。何言われようが、何を思われようが、何年かかろうが辿り着きゃいいんだよ。辿り着いただろ、今日。これからよ、今までいろいろ言ってきた野郎共をよ、黙らせるぐらいの試合をすればいいんだよ。なあ、YOSHI-HASHI?」
なぜ、石井智宏選手はYOSHI-HASHI選手に対して、ここまで熱いメッセージを贈ったのか。
そして、ここまで胸にグッと来るのはなぜか。それはやっぱり他ならぬ石井智宏選手の言葉だからだと思うんですよ。
レスラー、マスコミ、ファン
「ここに来るまでさんざん、レスラー、マスコミ、ファンにいろいろ言われてきただろ?」
ファンがTwitterでYOSHI-HASHI選手を目に余るほどに弄りまくっているのは、多くの方が知っていたと思います。
外道選手、ジェイ・ホワイト選手に蹂躙されるオカダ・カズチカ選手を救出に来た(諸説あり)時の負傷シーンやパワー不足のため相手レスラーを持ち上げることができないコンディションは、多くのファンを落胆させる結果につながっていました。
ファンからの評価が高くいということは、レスラーやマスコミからも期待されていない対象にあると同じ意味になるのかもしれません。
新日本プロレスの生え抜きなのに約13年ベルトを巻いたことがない。そんなレスラーは彼しかいません。
多分、色んな目で見られていたのだと思います。敢えて書きますが、新日本プロレスを去ったレスラーもネガティブな意味で彼のことを言及していました。
彼だからこそ言える言葉がある
例えば、あなたの会社(学校)でさほど期待をされてない(会社で言えば成果、学校で言えば勉強や部活)のに、尊敬されている先輩からとことん可愛がられている人がいたらどう感じますか?
何でアイツが...?そう思う人も少なくないと思います。ただ、先輩たちが可愛がっているのにも理由があるのです。
以前書きましたが、彼を見ていると男女問わず母性本能が擽られるのだと思います。思わず、頑張ってほしいと思ってしまう。これこそが、YOSHI-HASHI選手が持っていたレスラーとして非凡なる才能だったのです。
飯伏幸太選手はプロレスラーに運動神経は関係ないと言っていましたが、こういうことですね(YOSHI-HASHI選手が運動神経がないという意味ではなく)。
本人の魅力がいちばん大事なのです。そして、何年も何を言われても同じ場所で踏ん張る勇気。これを知っていたからこそ、石井智宏選手はYOSHI-HASHI選手を全力でサポートしたのでしょう。
そして、石井智宏選手自身もエリート街道ではなく、遠回りも回り道も繰り返しながら、新日本プロレスで欠かせないレスラーになるまでになっています。
与えられたチャンスを確実に掴んできた。石井智宏選手の試合は素晴らしいと称賛されることで、彼はプロレスラーとしての格をじっくりじっくりと上げて今に至るのです。
いくつも団体を渡り歩き、全てを自分の長所に変えた漢だからこそ、語れる言葉があります。
届かない声で何かを伝えていた
試合開始から24分後。SHO選手へ渾身の垂直落下式ブレーンバスターが炸裂する。『CHAOS』の同門対決は後藤洋央紀選手&石井智宏選手&YOSHI-HASHI選手に軍配が上がった。
オカダ・カズチカ選手をリング内で必死にブロックしていたYOSHI-HASHI選手へ石井智宏選手に倒れ込みながら駆け寄る。石井智宏選手は「ポンポン」と2度ほど彼の想いに応える。
「見たか?YOSHI-HASHI?やってやったぜ」
表情は一瞬しか映らなかった。ただ、疲労困憊の中にも達成感のある顔をしていました。
そして、オカダ・カズチカ選手がYOSHI-HASHI選手の腰にベルトを巻くという粋な演出を経て後楽園ホール大会のフィナーレへ。
YOSHI-HASHI「(※手拍子)ようやく、ようやく、ベルトを、獲ることができましたー!(※大拍手) だいたいね、タイトルマッチする前からね、『試合勝ったあと、何しゃべってやろう?』とかね、いろいろたぶんね、ほかの人(は)考えていると思うけどね、俺はねいまこうマイク持ってるいま現在ね、ノープランで話してますからね!!(※大拍手) ただ、俺が言いたいのはね、物事が変わるのは一瞬。ずっと言ってきたけどね、まったく変わんなかった。もちろんね、やって毎回変わってたらね、そんな人生楽しいことはないよ(※大拍手)。なかなかうまくいかないから、だからね、すごく楽しいと思うんだ(※大拍手)。とりあえずいまホッとしてるのはね、昨日、俺が試合後に言った約束、今日、ようやく、ようやく約束、果たせたから、もうそれだけでいまスゲェ胸いっぱいだから(※大拍手&手拍子)。俺だけじゃないよ。あなたたちも、あなたたちも、明日ね、明日、もし何かつまずいていることがあっても、何か大きく変わるんじゃいか!? 俺はね! 願ってるよ(※大拍手)。もしも、つまずいてもね、またね、立ち上がればいいんだよ。それだけ(※大拍手)。明日、明日以降、俺も、そしてあなた方も、何か大きく変わりますように(※大拍手)。何かが変わるとき、そう! 物事が変わるのは、一瞬だー!!(※大拍手)」
石井智宏選手はYOSHI-HASHI選手に駆け寄り何かを話していました。その後、コーナーでファンの歓声に応える名シーンが生まれました。
自分も後藤洋央紀選手も同じベルトを巻いたチャンピオンではあるが、そんな野暮なことはしない。
この試合に誰よりも懸けていた『NEVER無差別6人タッグ』の主役を2人は知っていたんですね。センターはYOSHI-HASHI選手。その脇をど真ん中にこだわった“CHAOSの特攻野郎”と諦めない強さを持った“混沌の荒武者”が固めるって素敵な画じゃないですか。
改めて、次の防衛戦をこれから楽しみにしていきたいですね。
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