NEVER6の価値が上がり過ぎてヤバい

NEVER6の価値が上がり過ぎてヤバい。

2021年7月3日、新日本プロレスは「映画『ゴジラvsコング』PresentsKIZUNA ROAD 2021」後楽園ホール大会を実施した。

メインイベントは「NEVER無差別級6人タッグ選手権試合」。“チャンピオンチーム”石井智宏選手、後藤洋央紀選手、YOSHI-HASHI選手の対角線に立つのは“第3世代”天山広吉選手、小島聡選手、永田裕志選手。

昨日の前哨戦でバッチバチにやりあった翌日のタイトルマッチ。

一体どんな試合になるのだろう。

外出先からスマホで運命の時を今か今かと待ち侘びていた。

休憩を挟んでセミファイナル。いよいよメインイベント。先陣を切って入場したのは永田裕志選手。“テンコジ”がその後を追う。

とんでもない表情。気合いを数値化するなら100中の1000くらいほど走っている。

いい試合をしようという空気よりもどこか殺気放っているまである。

新日本プロレスらしさとは何か。ストロングスタイルとは何か。

その根幹にある一つの要素が“殺気”である。

これから何かとんでもない試合がはじまるに違いない。

そんな期待が最高潮に達したタイミングで“CHAOS”が登場。

後藤洋央紀選手のエントランスミュージック“覇道”。神曲である。

石井智宏選手がもう「とんでもない顔」をしているではないか。

半端じゃない気合いの入った6人。それぞれの絆を持った6人の男たちがリングに集まった。

先発は昨日のメインを戦った2人。石井智宏選手と永田裕志選手からはじまった。

 

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お前が来いや!

石井智宏選手がインディーマットで戦っている時からこだわってきたロックアップから試合がスタート。

ブルージャスティスとストーンピットブルの打ち合いから後藤洋央紀選手と小島聡選手へ。

ナチュラルベビーフェイス決戦が始まるや否や、後藤洋央紀選手が「来いや!オラ!」と煽る。

普段、後藤洋央紀選手はこう言った相手を煽るようなパフォーマンスはしない。

ここで改めて第3世代を超える。そんな気合いが詰まったメッセージだったのだと僕は解釈している。

実は後藤洋央紀選手が新日本プロレスの門を叩いた時、小島聡選手は入れ替わるかのように全日本プロレスへと移籍していた。

入門した時から激動の新日本プロレスを後藤洋央紀選手は生き抜いてきた。

 

ベビーフェイスとヒール

今回の一戦はなぜだか、“CHAOS”サイドがヒールに見える。

チャンピオンとしてチャレンジャーを迎え撃っている以上に、今の時代は俺たちなんだと見せつけるような試合運び。

後藤洋央紀選手が小島聡選手を涼しい顔で赤コーナーに押さえつけているシーンを見たときに、やはり今日はいつもと違うのだと直感的に思った。

そして、何よりもYOSHI-HASHI選手だ。

最近話題の逆水平チョップ(音と破壊力が半端じゃない)から小島聡選手へダメージを与えつつ、青コーナーに控えるチャレンジャーチームを挑発し続ける。

過去の実績で言えば、比較にならないほど第3世代とYOSHI-HASHI選手には開きがある。全員が『G1クライマックス』を制覇し、『IWGPヘビー級』を戴冠している。

ただそんなことは過去の話なのだと。

『NEVER無差別級6人タッグ』の主役はオレ、俺たちなのだと。

そう言わんばかりにこの日のチャレンジャーを追い詰めていく。

一方でチャレンジャーチーム。強烈な逆水平を受け続ける天山広吉選手がとんでもない表情を魅せ、猛牛ニールキック一発でひっくり返す。

ここで第三世代のサブミッション三重奏が炸裂。ナガタロック2、アナコンダバイス、そして、川田殺し!

www.cozy-official.net

飛び交う合体技と連携技の数々。あまり魅せることがない隠し玉のような大技。

第3世代の歴史を懸けて挑んだタイトルマッチ。その全てを受け止めて“CHAOS”に軍配が上がった時、電車の中にも関わらず、自然と涙腺が緩んでいた。

 

夢ような一戦を終えて

試合後、ディック東郷選手と“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手が突如乱入。

石井智宏選手を強襲した。

先日のタイトルマッチで敗れたばかりの“バレットクラブ”が働いた狼藉に“CHAOS”は激怒。

感動のフィナーレが完全にぶち壊された相手に対して、“棒”を手に持ち臨戦体制を取ったYOSHI-HASHI選手。※後藤洋央紀選手が手渡した

石井智宏選手を狙うEVIL選手とディック東郷選手。

ここに久しぶりに日本で来日していることが分かっているKENTA選手が加わったとしたら極悪のヒールチームが完成してしまう。

“棒”を懸けた第2ラウンドの火蓋が切って落とされるのだろうか。

そんな殺伐とした空気の裏側で、第3世代が非常に熱いコメントを残していたので、ここに掲載しておく。

まだまだ現役。まだまだ諦めない。もっともっとチャレンジする。そんな姿勢は多くのファンの胸を打ったに違いない。

石井智宏選手が握手をした意味。それに後藤洋央紀選手、YOSHI-HASHI選手も続く。

「ありがとうございました」

「中々やるじゃねぇか」

「これからもよろしくお願いします」

その真意は分からない。

ただ、感動的なシーンであったことだけは間違いない。

天山「俺たちが、俺たち第三世代が、団結して3人が一つになって、あいつらに立ち向かっていく。どれだけのお客さんが期待してるのか? いや、そんなことは関係ない。俺らは組みたいから組んで、あの3人の前に立って勝負してやろうやないかって、そういう気持ちでいましたけど、結果はしょうがないですよ。これで勝ったら一発で獲って、『なんやあいつらチャンピオン、軽いやんけ』って。それは言わないけど、一発でなかなか獲れないぐらいね、あいつらもしぶといし強いし、正直こんなんでやられるとは思わなかった。でも、コジに託したけど連帯責任ですよ。俺ら第三世代、もう一回明日からスクワット3000回やって、もっと鍛え直して、まだまだあいつらに負けんようにやるしかないですよね。なあ、永田!」

永田「はい。我々の諦めない気持ちというかね、もう29年、30年、この新日本マットで戦ってきた我々の意地、戦いっていうものを奴らに、我々と戦うことで改めてわかってもらえたと思う。辞めろって言われても、絶対あいつらに言われて辞めることは100%ない」
天山「ないない」
永田「何か俺たちの戦いが奴らの気持ちを動かした。それを少しだけ感じられた。あの石井が先頭切って来たのが信じられませんよ」
天山「あれはビックリ。一番サプライズだったね。あの石井がね。まさかやけど、それぐらい俺らももっともっと熱い試合であいつらの心を動かして、何か起こるんちゃうかっていうのを見せたよな、永田」
永田「俺ら与えられた試合を、数少ない試合を全力で常に戦って、いつ何時戦いの舞台を用意されても、そこに立ち向かえるよう常に我々は用意しているわけですから。だからこうやって急にタイトルマッチが決まったって、あれだけの試合ができる。棺桶に片足を突っ込んでるわけじゃない。俺らの戦いはまだまだ続く。年齢なんてクソ食らえだ!」

天山「まだまだ! もっともっと組んでまたチャレンジしようぜ! こんなんで終わりちゃう。なあ、コジ?」
永田「頑張りましょう」
天山「頑張ろうな! よっしゃ!」

出典:新日本プロレス

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